母親が嫌いな人へ。子供でも大人になってからでも嫌いになる心理&上手な付き合い方とは
子供でも大人になってからでも母親を「嫌い!」と思う瞬間ってありますよね。
いつも温かい愛情で包んでくれる母親の存在。ありがたいと感じながらも、鬱陶しく感じてイライラすることもありますよね。
母親と極力接触しないようにするため、口をきかなくなる場合も多いでしょう。しかし、まだ物心がついていない幼き頃は、母親のことが大好きで仕方がなかったはず。
では、なぜ嫌悪感を抱くようになってしまうのでしょうか?その原因を解説するとともに、関係修復を図るための方法やきっかけについて解説します。
母親が嫌いになってしまう息子/娘の心理4つ
母親嫌いになることで、一番戸惑いを感じているのは息子や娘本人でしょう。「なぜ嫌いになってしまったのだろう」「なぜ母親の正論を素直に受け入れられないのだろう」そんな戸惑いから、嫌悪感に押しつぶされそうになってしまう時もあるでしょう。
しかし、そんな自分を救ってあげられるのも自分自身。まずは、母親嫌いの人にどんな心理が働く傾向があるのかを見ていきましょう。
心理1. 愛情不足で寂しい気持ちによるもの
「母親が構ってくれない」
「正論ばかりぶつけられて自分の意見を否定される」
これでは味方を失ったように感じて誰だって寂しいですよね。特に、絶対的な信頼をおく母親だからこそ、ショックが大きくなってしまうでしょう。
母親都合の愛情表現では子供に逆効果。それが積もりに積もって「嫌い」という心理になってしまうと考えられます。
心理2. 干渉されすぎてストレスになっている
母親は、自分では何もできない赤ちゃん時代から息子や娘の世話をしてきています。成長すれば、自分で考えて行動できることは分かっているものの、心配せずにはいられないのです。
しかし、過保護すぎるのは子供にとっては有難迷惑に感じてしまうことも。何でも口を出してくる束縛感は、「やりたいこともさせてもらえない」という負の感情を招きます。
この間違った愛情表現の仕方により、子供の気持ちがどんどん母親から離れていくのです。
心理3. 厳しい家庭環境がトラウマになっている
母親の中には自分のことを優先させ、育児放棄をする人もいます。母親からの愛情を求めている子供にとっては、これほど辛いことはありませんよね。
母親としての責任を放棄した人間に対し、子供は徐々に「この人に愛を求めても無駄だ」と思うようになります。こうした家庭環境のトラウマは大人になっても尾を引く場合が多く、関係を修復するのは非常に難しいと言えるでしょう。
心理4. 浮気やギャンブルなどに溺れた母親を軽蔑している
母親は、子供にとってお手本となるべき大人でもあります。善悪の分別をきちんとつけ、ダメなことはダメと教えていかなければなりません。
それにも関わらず、母親自身が知らない男性と一緒にいたり、ギャンブルを頻繁にしていたりすると、子供は何を信じたらいいのか分からなくなります。中には、母親の素行が悪いせいでイジメにあう場合もあるでしょう。
非倫理的な行動や周りからの声…、こういったストレスにより、母親に対して「嫌い」という感情を抱くようになる人は決して珍しくありません。
子供が母親嫌いになるのはなぜ?母親の特徴や性格から原因を解説
母親のことが嫌いだけれど、明確な理由が分からず戸惑っている人も多いでしょう。そのため、解決の糸口が見つけられず関係がより悪化していくことも珍しくありません。
「母親と仲良くしなければ」と気負わず、まずは自分がなぜ母親を嫌いになっているのか、その原因をはっきりさせましょう。
- 束縛が激し過ぎる母親
- 自分が果たせなかった夢を押し付ける母親
- 完璧な人生を求める母親
- 過保護、過干渉でいつまでも子供扱いする母親
- 周囲の子供と比較ばかりする母親
- 褒めることはせず、叱りつけるばかりの母親
- 頑固で子供の意見を受け入れない母親
- 兄弟で差別をしたり、すぐに比べる母親
- 息子や娘の結婚相手にうるさい母親
特徴1. 束縛が激し過ぎる母親
母親の中には、子供を自分の思い通りに管理しようとする人がいます。特に、真面目で神経質な特徴を持つ女性に多い傾向があり、トラブルを起こさないよう最初から束縛してしまうのです。
しかし、これでは子供のやりたいことが一切できず、親が決めたレールの上を走るしかできなくなりますよね。母親の呪縛から逃れたいと思うあまり、あえて非行に走ろうとする人もいるでしょう。
子供を守るためにルールを設ける程度であれば息子や娘本人も理解できますが、束縛の域になってしまうと、納得できない気持ちから「嫌い」という感情に支配されてしまう恐れがあります。
特徴2. 自分が果たせなかった夢を押し付ける母親
母親は母親の人生。子供は子供の人生。
そんな当たり前のことが理解できていない親もたくさんいます。そのため、母親がやりたかったことを子供にさせようとしたり、同じ夢を追わせようと強要してしまう場合があるのです。
母親の期待に応えて喜ばせるべきか、自分のやりたいことを貫くべきか、そんな選択に迫られて苦しんでいる人もいるでしょう。しかし、一度きりの人生は自分が信じた道を歩きたいですよね。
そんな気持ちを邪魔しようとする母親に対し、嫌いな気持ちが膨らんでしまうのです。
特徴3. 完璧な人生を求める母親
長い人生、誰もが成功と失敗を繰り返しながら日々を過ごしています。しかし、「我が子には幸せな人生を歩んでほしい」という気持ちが強いせいか、全てにおいて完璧を求めてしまう母親がいます。
まるで「欠点があれば愛せない」とでも言うような完璧主義な母親に、嫌いと同時に恐怖を感じる人もいるでしょう。
学歴、職歴、友達関係、恋愛など、好きなように人生を選べないだけでなく、失敗が許されないプレッシャーから「母親さえいなければ」と憎しみに支配されることもあります。
特徴4. 過保護、過干渉でいつまでも子供扱いする母親
母親にとって、子供はいつまでも子供。そんなことは息子や娘もよく分かっています。
しかし、成長すれば自分で考えて行動したり、自分の人生を決めていくこともできます。母親は子どもの味方と言うのであれば、応援したり協力したりしてほしいですよね。
応援どころか否定的な言葉を投げてくるようでは、子供はいつまでも母親の支配下に置かれたまま。このように子供の自尊心を尊重してあげられない母親は、母親が変わろうとしない限り、嫌われ続けてしまうでしょう。
特徴5. 周囲の子供と比較ばかりする母親
競争社会において、大人たちは常に人と比較をされながら生きています。「自分を正当に評価してもらえない」と落ち込む人も多いでしょう。
実は、それと同じことを息子や娘にやっている母親がいます。子供からすると、周りと比較するのではなく個人としてきちんと目を向けてほしいですよね。
しかし、兄弟や同じ学校の友達など同じ年頃の子供と自分の子供に優劣をつける母親は意外とたくさんいます。これが当たり前となると、自分を認めてくれない母親を嫌いになるだけでなく、自分を卑下する子供になってしまう可能性があります。
特徴6. 褒めることはせず、叱りつけるばかりの母親
しつけは、善悪の分別をつけるために必要なもの。その違いを明確にするためにも、褒めることと叱ることをどちらもバランス良く行うことが大切です。
しかし、中には叱ることばかりに重きを置く母親がいます。母親から認めてもらいたいと思っている子供からすると、叱られてばかりは精神的に辛いですよね。
こういった特徴を持つ母親は褒めることが少ないので、何をしても認めてもらえないと思った子供は、母親のことを嫌いになってしまいます。
特徴7. 頑固で子供の意見を受け入れない母親
母親は、我が子を正しい道に導くという役目があります。しかし、それを「私の言うことが100%正しい」と勘違いしている女性も多いようです。
母親も1人の人間なので、間違いを犯すことはあるでしょう。時には、子供の方が正論を述べることだってあります。
それを、素直に受け入れられない頑固な母親を見ると、子供の方が大人な対応をしなければならなくなります。独裁的な母親を目の前に、嫌いを通り越して呆れてしまう子供だって出てくるでしょう。
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特徴8. 兄弟で差別をしたり、すぐに比べる母親
同じ血の繋がった兄弟でも、勉強や運動などの能力には個人差があります。そういった違いから、誰か1人だけを特別扱いしたり、聞き分けが良い子だけを可愛がったりする母親もいます。
兄弟で比較され、接し方を変えられるようなことがあると、子供にとっては気分が悪いですよね。「私を認めてくれない」と感じることで、母親だけでなく兄弟まで嫌いになる可能性もあるでしょう。
特徴9. 息子や娘の結婚相手にうるさい母親
親は、息子や娘の幸せを願っているもの。何歳になってもその気持ちは変わらず、結婚して家を出ても幸せであってほしいと思っているでしょう。
しかし、その思いが強すぎるあまり、息子や娘が選んだ結婚相手にまで厳しい母親がいます。学歴、職業、年収、人柄など、いろんなポイントをチェックしようとするのが主な特徴です。
心配な気持ちは分かりますが、あまりに警戒されていると結婚相手を不快にさせてしまいます。子供にとっては「私が選んだ人を信用できないの?」と不満に思うでしょう。
母親にイライラする!合わない母との上手な付き合い方とは
母親のことが嫌いになってしまうと、口を利くどころか顔を見るだけでも嫌になってしまう場合がありますよね。しかし、同じ家にいるとその存在を無視することなど不可避。
では、母親にイライラする人はどのように生活をしていけば良いのでしょうか?
今すぐ実行できる「無理なく付き合っていくための方法」を5つ紹介します。
付き合い方1. まずはなぜ嫌いなのか原因を考える
母親が嫌いなことははっきりしていても、その原因が明確になっていない場合があります。それでは解決法を見出すこともできないため、足踏み状態になってよりイライラしてしまうでしょう。
まずは、母親のどんなところが嫌いなのか、いつから嫌いなのかなどを書き出してみてください。思い出せないという人は、上記で紹介した「母親嫌いの原因」を参考にしてみると良いでしょう。
思い当たることを書き出してみることで、自ずと原因も明確になってくるはずです。
付き合い方2. 母親に対して感謝すべき事を書き出す
母親嫌いだと、どうしても嫌いなポイントばかりが先行しますよね。負の感情に縛られ続けることで、苦しい毎日を送っている人も多いでしょう。
そんな時は、一度趣向を変えて「母親に感謝すべき事」を書き出してみてください。どんな些細なことでも構いません。
毎日ご飯を作ってくれる、学校に通わせてくれている、ここまで育ててくれたなど、実際に書き出してみると、きっと嫌いな原因より多くなるはず。
それに気づけた時、きっとあなたの中の感情にも少し変化が見られるようになるでしょう。
付き合い方3. 母親のおおよその余命を考えてみる
母親は、いつまでも傍にいてくれるわけではありません。年齢だけで見ると、間違いなく子供より先にこの世を去ってしまうでしょう。
今すぐ母親に歩み寄ろうと無理をしなくても良いですが、タイムリミットがあることは確かです。亡くなってから後悔しても後の祭りなので、一度母親の余命を考えてみてください。
具体的に数字で示して実感することで、前に進もうという気持ちが芽生えてくる可能性もありますよ。
付き合い方4. 母親に過度な期待を抱かない
子供にとって、母親は無条件に信頼度が高い存在。
「私のことを一番に理解してくれる」
「お母さんなら私を褒めてくれるはず」
そんな期待を抱いてしまう人も多いでしょう。しかし、期待が裏切られるとそのショックから母親嫌いになってしまいます。
「一切の期待をするな」というわけではありませんが、自分を守るためにも、過度な期待はしない方が良いでしょう。
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付き合い方5. どうしても我慢できない場合は、距離をおいて生活する
いろんな方法を試してみても、嫌いな気持ちが勝って仕方がない、という場合もありますよね。我慢が限界に達して手を出してしまう…、なんてことがあっては、その後の人生を棒に振ることにもなります。
それを防ぐためにも、一度母親と距離をおいてみるのも手段の1つ。冷却期間を設けることで、自分の気持ちを整理できるようになるでしょう。
苦手な実母を許そうと思うようになる3つのきっかけ
強い嫌悪感は、そう簡単に払拭できるものではありません。よく「時間が解決してくれる」と言いますが、何年経っても母親を許せないという人もいるでしょう。
その一方で、絶縁状態から親子関係を修復できたという人もたくさんいます。母親に歩み寄ろうと思うにはきっかけが必要となりますが、関係修復ができた人々はどんなことがきっかけとなることが多いのでしょうか?
きっかけ1. 身体が弱り、介護が必要な状態になった時
男性に負けないほどのたくましさを見せていた母親でも、年齢を重ねればどんどん老いていくもの。身体が弱るのはもちろん、精神的にも弱くなりやすい特徴があります。
そんな母親を支えるのは子供の役目。介護が必要なまでに弱り切った姿を見て、今までの怒りも雪解けのように自然と消えていく人は多いでしょう。
例え頑固だった母親でも、介護をしようとしてくれる我が子を目の前にすれば、きっと素直に話を聞いてくれるようになるはずです。
きっかけ2. 母親が大きな病にかかってしまった時
突然の大病は、患った本人だけでなく家族にも大きな不安を与えます。「お母さんにもう会えなくなるのでは?」と思った瞬間に、今までの憎しみが嘘のように和らいでいくこともあるでしょう。
そんな時こそ、母親に歩み寄るチャンスです。なかなか素直になれなかった人でも、母親の死が身近なものになると、きっと話をしてみようという気持ちになれるでしょう。
きっかけ3. 母親に感謝の気持ちを持つことができた時
母親の存在は当たり前すぎて、感謝しなければならないと分かっていても何を感謝すれば良いのか分かりませんよね。しかし、実際に自分が親の立場になってみると、急に実感がわくようになってきます。
女性であれば、同じ母親となってみた時の大変さ。男性であれば、家庭を守ってくれる妻のありがたさ。それらを肌に感じることで自分の母親への感謝を感じ、今までのことを許す気持ちに進めるようになるでしょう。
お母さんが嫌いと思ったら、一度冷静になって考えてみて。
「嫌よ嫌よ好きのうち」とよく言ったもので、母親嫌いも母親を愛するあまり顔を出す感情と言っても過言ではありません。「自分を認めてほしい」「愛してほしい」という気持ちが強いあまり、時として嫌いになってしまうこともあるのです。
しかし、一度こじれた関係は、親子でもそう簡単に修復できるものではありません。時には距離を置いたり、歩み寄るまでに時間がかかったりすることもあるでしょう。
憎い母親を許すには勇気もいりますが、大変な思いをして育ててくれたのもまた母親です。難しい言葉は必要ないので、まずは「ありがとう」という言葉から始めてみてはいかがでしょうか?
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