“プラトニック”の意味とは?プラトニックラブを求める男女の心理を解説

高峰ナナ 2019.05.16
プラトニックラブの意味について知りたい人へ。今記事ではプラトニックラブの意味から、プラトニックな関係を持つ男女の心理や特徴、メリット/デメリットまで詳しくご紹介します。さらに、浮気や不倫になるのか?線引についても解説するので、ぜひ参考にしてください!

「プラトニック」とは?プラトニックラブの意味や定義

「プラトニックラブ」を求める男女の心理

「プラトニック」という言葉、一度は聞いたことありますよね。

プラトニックとは「プラトン的な」という意味を持ち、古代ギリシアの哲学者・プラトンに起因すると言われています。

プラトンが残した「恋愛は肉体的な性欲だけでなく、精神的な結合を大切にすべき」という言葉から派生して、「プラトニックラブ」という恋愛概念に広がりました。

現代社会では、ひと言で言えば「セックスのない恋愛、つまり肉体的な関係を求めない恋愛」を表現する言葉として使われています。 純愛、清楚、古風、契り、心の繋がりといったイメージを持っている人も多いです。


プラトニックな恋愛関係に関するすべてを解説します

プラトニックラブをはじめて聞いた人からしたら、疑問だと思います。

なぜプラトニックな恋愛関係を持つのか?

男女はプラトニックラブに何を求めるのか?

肉体関係のないプラトニックラブは、浮気や不倫になってしまうのか?

本記事では、そういった「プラトニック」に関するすべてを解説していきます。


理由は何?プラトニックラブな関係になる男女の心理状態

ごく一般的な恋愛のプロセスは、片思いして、告白して、付き合って、何度目かのデートをして、キスをして、セックスする、といったもの。

そういった一般的な段階を踏まずに、プラトニックな恋愛関係を望む心理状態とは?

男性心理と女性心理に分けて、プラトニックラブな関係になる理由を解明していきます。男女の心理状態の違いにも注目です。


プラトニックな恋愛関係を求める男性心理3つ

恋愛において、女性よりも男性の方が肉体的な繋がりを求める傾向にあります。

“子孫を残す”という動物本能であり、人間本来の目的に根ざしている、男の強い欲求です。人間が持つ快楽への欲求でもあります。

にも関わらず、プラトニックな関係を求めて、彼女と肉体関係を持とうとしない男性の心理とは一体何でしょう。


男性心理1. 精神的な安らぎや落ち着きを求めている

恋愛相手の女性へ物理的に触れたい、肉体的に繋がりたい、そういった動物的なことばかりに気持ちが向いているとふと疲れてしまうことがあります。まるでセックスのためにあるような恋愛関係に虚しさを覚えてしまうのです。

カラダでなく心で通じ合いたい」「一緒にいて安らげる」、そんな男女関係に憧れるのも男性が持つ一面であり、プラトニックラブな関係を求める理由です。

最近では女性よりも女子力が高い男性が増えてきました。「草食男子」や「絶食系男子」という言葉も生まれているように、社会の変化に適応するように、男性の恋愛観も変化しているのです。


男性心理2. 恋愛はしたいけど、体の関係は求めていない

これまで多くの女性との恋愛を重ねてきた、肉体関係の経験もそれなりにある、そんな男性は、少しずつ“仏”のような心を持ち出します。そしてある時、必ずしも「恋愛=セックスではない」と考え出します。

他にも、セックスで彼女との距離が遠ざかってしまった、肉体関係が別れのきっかけになってしまった、といった経験のある男性は、同じ失敗しないように新しい恋愛にプラトニックな関係を求める傾向があります。

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男性心理3. 久しぶりの恋愛だから、ドキドキ感だけを味わいたい

既婚男性が持つ男性心理です。恋愛はしたいけど、既婚者だから本気の恋愛をする訳にはいかない。夫婦生活を乱したくないから、妻以外の女性と肉体関係を持つ訳にはいかない。

そういった久しぶりに恋愛したいけど不倫には抵抗のある男性は、セックスはしないけどドキドキ感は味わえるプラトニックラブを求めます。彼らにとってプラトニックな関係は、とても都合がいいのです。


プラトニックな恋愛関係を求める女性心理3つ

女性は、男性よりも精神的な繋がりを求めます。性欲はもちろんありますが、肉体よりも精神の繋がりを大切にするので、プラトニックラブに関心や憧れを抱く人は多いです。

女性心理をもう少し深ぼって、女性がプラトニックな恋愛関係を望む理由を明らかにしましょう。


女性心理1. 結婚するまで清純を貫きたい

性に対してオープンになってきた現代でも「結婚するまでは処女を貫きたい」と考える女性は一定数います。

この思いは、性に対して奔放な20代前半を超えると、加速度的に強くなっていきます。せっかくここまで処女を守ってきたのだから、結婚して結ばれるまでは肉体関係を持ちたくない!という気持ちになっていくからです。

周囲、特に性欲の強い男性から見ると珍しいほど真面目でお堅い人に見えますが、本人にとってはいたって普通の感覚であり、プラトニックラブな関係を求める理由です。


女性心理2. 自分を本気で愛してくれる相手か見極めたい

女性は、恋愛相手と肉体関係になったからといって、相手の全てがわかるものではないと考えます。セックスしないと分からない、好きな人ならすぐにでもセックスしたい、なんなら恋愛はカラダ目的、と当たり前のように考える男性からは想像もつかない女性心理ですね。

「自分を本当に大切に思っていてくれる人なら、セックスの関係がなくても、自分のことを理解しようとしてくれるはず。」と考えるのが女性です。

相手の性格や価値観を見極めたいから、中長期的にプラトニックな関係を求めます。


女性心理3. 体の関係を持つのに抵抗がある

女性の中には、そもそもセックスに対して興味がない、好きではない、過去のトラウマが原因で嫌悪感を抱いているといった人がいます。

付き合っている彼氏は大好きだけど、セックスしたいとは思わない。肉体関係の悩みやストレスに振り回されたくない。そういった理由から、プラトニックラブを求めるようになります。


プラトニックラブを求める男女の特徴は何?

プラトニックな恋愛関係を求める男女の心理から浮かび上がる、プラトニックラブが好きな男性と女性の特徴を紹介します。

プラトニックを好む男女には5つの共通点があります。


特徴1. 警戒心が強く、人へ心を打ち解けるのに時間がかかる

もともとの性格や過去の出来事から、人に対してなかなか心を許せない人は、異性に関してなおさら警戒心が強い傾向があります。

好きな人や付き合ってる相手だとしても、この人はカラダ目的かなと疑ったり、心を許せるまでは絶対にセックスはできないと考えたり。警戒心がなくなるまで、しばらくはプラトニックな関係でいることを望みます。

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特徴2. 夜の行為がそもそも好きじゃない

セックスそのものが好きじゃない人がいます。女性心理にあったように、女性に多く見受けられる特徴です。

過去に性的なトラウマがあったり、親の教育により性的なものを「悪いこと」「気持ち悪いもの」と捉えていたり、潔癖症だから他人に触れるのを嫌がったり、単純に面倒くさいからという人もいます。

セックスから逃れたいという気持ちを持つ人は、プラトニックラブに気持ちが傾きがちです。


特徴3. プラトニックな純愛や、一途な恋心に憧れを抱いている

思春期に読みがちな少女漫画や、世の中にある恋愛映画の多くは、「純愛」をメインテーマにした胸キュンな物語です。心の繋がりを大切にした純愛。

ピュアな世界に憧れを抱き続ける人は、「純愛」「清楚」といった美しいイメージのあるプラトニックラブを夢見る傾向にあります。生々しい男女の関係よりも、美しい男女の清純な関係を好んでいるのです。


特徴4. 自分の体に悩みやコンプレックスを抱えている

セックスをするとは、服を脱いで肌と肌を合わせること。

好きな人になら自分のすべてを見せてもいい、という気持ちがなければできません。もし相手が好きでも、自分の体にコンプレックスを持っていたら、セックスに踏み出せません。

太っていてお肉が気になる、小さい頃のあざや傷跡を見られたくない、自分の体臭が気になるから好きな人に近づきたくない。体にネガティブな悩みを抱えている人は、プラトニックラブを望みます。


特徴5. 見た目よりも価値観の一致や居心地を重視する

異性を好きになる要素に「ルックス」があります。見た目で相手を選ぶ人は、その人の顔や体といった肉体への関心が高く、その先には体の関係へのイメージを持ちます。

一方で、プラトニックな関係を好む人は、ルックスよりも「価値観の一致」や「一緒にいるときの居心地」を重視する特徴を持ちます。プラトニックラブは、精神的な繋がりを重視して、相手の内面を理解し合う関係だからです。

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プラトニックラブのメリット/デメリットとは?

プラトニックラブになろうと考えている人、もしくはすでにプラトニックな恋愛関係になっている人に向けて、プラトニックラブの良いところ/悪いところをお教えします。

様々な愛の形がある中で、プラトニックラブにはどのような良さと悪さがあるのでしょう。


プラトニックラブな恋愛のメリット

前置きすると、プラトニックな恋愛関係は、実際に経験してみないとその良さをなかなか実感できません。そのくらい繊細で想像しにくい関係です。

その上でも、魅力がなるべく伝わるようにメリットを解説していきます。


メリット1. 精神的な繋がりが強いから、固い信頼関係を築ける

カラダの関係は、どんなに相性が良くても日に日に刺激は減っていきます。最終的には肉体関係がマンネリ化して、セックスレスとなり、二人の心も次第に離れていき、恋愛も別れを迎えてしまいます。

逆に、心でつながったプラトニックな恋愛関係は、時が経つほどに絆が深まります。セックスへの欲求がない分、欲求が満たされる、相手とのセックスに飽きるといったことが起きません。お互いに焦ることなく、ゆっくりと相手を理解しようとします。

時間をかけて価値観を共有して、彼氏彼女それぞれに共感して理解して、相手と固い信頼関係を築いていくのです。


メリット2. 相手が自分の内面を好きになってくれる

プラトニックラブ以外の恋愛において、セックスを頭から離すことは不可能です。特に男性はどうしてもセックスのことを考えて、下手したら彼女の気持ちよりもセックスを優先してしまいます。

対して、プラトニックラブにおいて一番大切なのは精神的な繋がりです。肉体やルックスなどの外面ではなく、その人の心のあり方や考え方などの内面に惚れるから成り立つ関係です。

「自分の内面を理解して好きでいてくれる人がいる」という安心感は、確かな心の拠り所になります。自分に無償の愛をくれる生みの親や親友と一緒にいるときのように、心に平和をもたらしてくれます。


メリット3. 体の相性など、夜の悩みを抱えずに済む

夫婦間であっても、恋人同士であっても、セックスに関する不安や悩みを抱えている人は多いですよね。体の相性の問題から、相手との性欲の差、セックスしたいタイミングが相手とズレる、性癖の違いまで、夜の悩みは千差万別に存在します。

しかも、夜の悩みにはセンシティブなものが多く、相手と亀裂ができて揉めてしまうと修復不可能なところまで追い込まれます。通常の悩みに比べて心の不安も大きい問題です。

プラトニックな関係では、夜の面倒なことを考える必要がありません。相手の愛情を信じて受け入れる、ただそれだけです。とても純粋な愛がそこにはあります。


プラトニックラブな恋愛なデメリット

メリットがあれば、デメリットもあるのが世の常。プラトニックな関係においてもそれは同じです。

特にプラトニックラブには、カラダの関係がないゆえの悩みやトラブルが多く存在してしまいます。


デメリット1. スキンシップがない分、愛情表現が難しい

「愛してる」ということを相手に伝えたい時、カラダの関係なら、キスをしたりハグをしたり、一夜をともにすることで、その気持ちを「肉体」というリアリティとともに伝えることができます。特に女性は言葉よりもリアルな行動を信じる傾向があるので、男性が行動で愛情を表現するのは非常に重要です。

しかしプラトニックな関係では、気持ちを伝えるのは「言葉」や「表情」といったもののみに限られてしまうので、付き合って間もないときやまだ関係が浅いとき、真の信頼関係が築けないまま終わってしまう恐れがあります。

愛情表現が表面的で、相手からの愛情をちゃんと確認できないデメリットがありますね。


デメリット2. 性欲が溜まった時、他の相手との浮気に走りやすい

お互いにプラトニックな恋愛関係に納得して付き合い始めても、人間には性欲があり、それは理屈で簡単に抑えられるものではありません

他に魅力的な異性との出会いや接近があれば、人によっては他の異性と肉体関係を持ってしまいます。精神的には浮気しているつもりはなくても、肉体的に浮気してしまうということ。

さらにプラトニックラブの場合、カラダの関係を持たないことを気持ちのどこかで負い目に感じてしまう節があるので、相手の浮気を非難しにくいと傾向もあります。

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デメリット3. 一瞬でプラトニックな関係が崩れ去るリスクあり

プラトニックラブは性欲をコントロールすることで成り立つ、という一面を持っています。

プラトニックな恋愛関係のカップルの中には、男女どちらかが「本当はプラトニックラブを求めていない」「いつかはカラダの関係になりたい」と考えてしまっているカップルも存在します。

そのため、ふとしたトラブルやケンカによって感情が爆発すると、抑えていた性欲や我慢が引き金となり、一瞬でプラトニックな関係が崩れ去ってしまうリスクがあります。

どちらかがプラトニックに不満を持っている状態では、本当のプラトニックラブは成り立ちにくいです。


既婚者や恋人持ちのプラトニックラブは、不倫や浮気になるの?

配偶者や恋人がいる状態での、それ以外の異性とのプラトニックラブ。肉体関係はないが、どのような扱いになるのでしょうか。


既婚者のプラトニックラブは「不倫」になるのか。

結論から言うと「不倫」になります。「プラトニック不倫」という言葉が存在するほどです。

法的には不倫は「不貞行為」と「不法行為」のいずれかに分類されます。

俗に言う肉体関係のある浮気とは、前者の不貞行為に該当します。

後者の不法行為とは民法709条に定められています。こちらは端的に言うと、浮気することで配偶者に対して精神的な損害を与えることです。つまり肉体関係の有無に関わらず、プラトニックな関係だとしても浮気することで結婚相手を傷付けるのは法的に許されていません。

「セックスしなければ不倫じゃない。」なんて迷信を信じないように気をつけてくださいね。

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恋人がいる状態でのプラトニックラブは「浮気」になるのか。

法的に貞操義務があるのは夫婦間のみで、未婚の恋人同士の場合、浮気しても慰謝料云々の話には発展しないのがほとんどです。要は法的には、未婚の場合は浮気だとしても浮気じゃないとしても変わりません。

そのため道徳観や良心の問題になります。人によっては「セックスしなければ浮気じゃない」という価値観を持っている人もいれば、「異性と2人でデートすることが浮気だ」と考えている人もいます。

ただし、プラトニックラブを主張しても、本当にプラトニックな関係であるかどうかを証明するのは非常に困難です。さらに精神的な繋がりを持つプラトニックな関係は、肉体関係による浮気よりも嫌がられる傾向にあります。理由は明確で、気持ちが他の異性にいってしまっているからです。

法的には他の異性とのプラトニックラブは問題ありませんが、人間関係で揉めるリスクがあります。「カラダの関係を持っていないから浮気じゃない!」という一方的な主張と言い訳を振りかざすのではなく、付き合っている相手の感情を気遣いながらお互いの幸福を追求してあげてください。


プラトニックラブは、ひとつの恋愛スタイル

プラトニックの意味から、プラトニックな関係を持つ男女の心理や特徴、プラトニックラブのメリットとデメリット、不倫になるか/浮気になるかといった部分まで、プラトニックのすべてを解説してきました。

プラトニックラブを選ぶカップルは、若い世代を含めて増加傾向にあります。とはいえこれもひとつの恋愛スタイルに過ぎません。それ以上でもなくそれ以下でもなく、相手と良好な関係を結ぶひとつの手段です。

世間的には、セックスは重要とか、恋人とカラダの関係を結ぶのは大事とか、よく言われますが、恋の形は人それぞれです。肉体関係よりも精神的な繋がりを重視する人は、新しい選択肢としてプラトニックラブを取り入れてみるのもいいかもしれませんね。


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