“自主性”の意味とは?部下の自主性を育てるために必要な5つの方法

HaRuKa 2022.01.23
部下や後輩の「自主性」を育てたい方へ。本記事では、「自主性」の意味から、「自主性」と「主体性」の違いまで大公開!自主性を高める方法も解説していますので、気になった方はぜひ活用してみてください!

「自主性」とは?どんな意味があるの?

自主性とは?

自主性とは、自分から進んで行動することを言います。

進んで行動するといっても目的は予め定まっているので、目的に対して積極的であることと考えてもいいでしょう。

例えば、部屋が散らかっている時に親から「綺麗にしなさい」と言われる前に片付けたとします。

この場合は「部屋を綺麗にする」が目的で、「言われなくても片付ける」が自分から進んですることになるので、自主的な行動になるのです。

人から言われて仕方なく行動するのと違い、相手にやる気が伝わる行動になるので、自主性を身につければ自分のアピールに繋がるでしょう。


「自主性」と「主体性」は何が違う?

自主性によく似た言葉で「主体性」というものがあります。詳しい意味を知らないと同じ意味の言葉かと思ってしまいますよね。

主体性とは、自分で何をすればいいか判断して行動すること。

例えば、会社で上司から何も言われなくても、「もっと利益を上げるにはどうしたら良いだろう?」「試しに◯◯をしてみるか」のように行動を起こせる社員を「主体性のある人」と言うのです。

目的を自分で定めて動く分、自主性よりも高いスキルを要求されると言えるでしょう。


自主性がある人の5つの特徴|どんな共通点があるの?

自主性がある人の特徴

「自主性のある人はない人と比べてどこが違うんだろう?」

「自分の部下は自主性に欠けているのでは?」

自主性や主体性の定義が理解できても、どんなタイプの人が高い自主性を持つかまでは分からないかもしれませんね。

ここでは、自主性がある人に多く見られる特徴をご紹介します。部下や後輩の自主性を育てたい方は参考にしてみてくださいね。


特徴1. 考えることよりも行動することを大切にしている

どうなるか分からないことをいちいち考えては何もできなくなるので、失敗してもいいからまずは行動してみようという性格の持ち主が多いです。

自主性のある人にとっては、"行動する"ことが大切で、"行動しない"ことは選択肢にないと言っていいでしょう。

上司から「明日までに契約を100件取ってこい」と無理難題を言われても、すぐに「できっこないよ」とは思いません。

まず「やってみます」と答え、「頑張ってみてダメだったら仕方ないだろ」の精神で取り組んでいくのです。


特徴2. 自分に自信があり積極的に行動ができる

自分のすることに自信を持っていて、多少難しい課題であってもある程度の結果は出せるはずだと考えています。

その考えがベースとなって積極さを生み出すので、「自分のスキルでは無理そう」と尻込みすることがありません。

「短納期なんだけど誰かやってくれないかな?」と上司が頼んできた時でも、自分なら何とかなるだろうと思い、「良かったらやりますよ」と他の社員より早く手を上げるのです。


特徴3. 失敗をチャンスと捉える「ポジティブ思考」

自主性がある人の特徴はポジティブ思考

自主性や主体性のある人は、行動することに対して意義を感じているので、失敗を恐れることがありません。

もし失敗したとしても、それは経験となって次に活かせるチャンスになるとポジティブに考えているからです。

例えば、初めての仕事を与えられた多くの新入社員は、「ミスをして怒られたくない」と上司からの細かい指示待ちになりがち。

ところが自主性のある新入社員だと、「怒られたって次は同じ失敗をしなければいいんだ」と積極的に仕事をこなし、結果として高評価を受けるのです。

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特徴4. やるべき事を『やり切る力』がある

自主性や主体性のある人は、一度やり始めたことを途中で投げ出すことがありません。

探究心のある性格なので、やっている最中に難しいことや悩んでしまうことがあっても、勉強しながら何とかしてみようとするからです。

例えば、仕事で新規顧客が思うように獲得できない時に、

「どうすれば注目してもらえるだろう?」

「自社サービスに足りない点は何だろう?」

と改善点を考えたり調べたりし、結果が出るまで突き進むのです。


特徴5. 他人から指示を受ける前に自分がやるべき事をやる

自主性や主体性のある人は、誰かから言われなくても自分のやるべき事をしっかり把握できることも特徴の一つ。

自分の役割が分かっているので、やる気や好き嫌いに関係なく必要であれば迷わずに最後までしっかりやり通します。

自分の部屋が散らかってしまった時も、受け身の子供は親から「片付けなさい」と言われなければ動きません。

しかし、自主性のある子共は「自分の部屋なんだから綺麗にしなきゃ」と考えられるので、率先して掃除をするのです。


自主性が養われない人の7つの原因|なぜ指示待ち人間になってしまうの?

自主性が養われない人の原因

「うちの子供は何で積極さがないんだろう?」

「今度の若手社員が受け身ばかりなのはどうして?」

自分から進んで動いてしまう人にとって、自主性や主体性が低い人は不思議な存在に感じてしまうのではないでしょうか。

しかし、積極的に自分から行動できないのは何か理由があるはず。

ここでは、自主性や主体性が養われなかった原因について紹介していきます。


原因1. 自分の意見がなく、他人に合わせて生きてきた

自主性がない人は、子供の頃から明確な目標を持つことがなく、周囲の影響を受けて流されるままに自分の進む道を決めてきた人。

誰かの言う通りにすることに慣れてしまったので、成長してからも他人の指示がないと動けないのです。

  • 友達と一緒にいる時は、行く場所を全部友達に決めてもらってる
  • 口癖は「なんでもいいよ」
  • 興味はなかったけれど、友達が誘ってきたので同じ部活を始めた

など、自分の意見を言う機会がほとんどなかったことが原因といえます。周りに合わせているうちに自分の意見がなくなってしまうのです。


原因2. 自分に自信がなくてネガティブ思考

コンプレックスが強く、いつも自分を周りと比べてしまう人にありがちなパターン。

自分に自信がないので、常に相手の反応を見ながらでないと決断ができません。

  • 自分は勉強が苦手だから、何か言うとバカにされてしまうかもしれない
  • 何をやっても不器用だから周りに迷惑をかけてしまったらどうしよう

などと考えてしまい、行動をいつも躊躇してしまいます。

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原因3. 自分の意見を否定され続けてきた

自主性が養われない人の原因は自分の意見を否定されてきた

何か発言しても受け入れてもらえなかった経験が積極さをなくす原因となっています。

意見しても否定されてばかりだったので、「自分が何か言っても無駄だ」という気持ちが強いのです。

このような人は、

  • 厳しい学校に通っていて先生への意見が許されなかった
  • 転職前の職場では部下や若手社員に発言権がなかった

など、我慢ばかりでやる気が無くなる経験しかしてきていません。


原因4. 成長意欲がなく、現状維持で良いと思っている

自分の可能性を信じていないので、何をしてもムダだと思ってチャレンジする気になれません。

周りの人たちから「もっと頑張ってみようよ」と励まされても、

  • 頑張ったところで自分はこれ以上成長できない
  • 今の状況が一番気楽なので変えたいとは思わない

などの心理から、「やってみよう」「できるようになりたい」とは思わないのです。


原因5. 兄姉の意見が重視される環境で育った

兄や姉にいつも命令されたり、両親が兄姉の意見を聞く環境で育ってきた人は、積極性がなくなってしまうことがあります。

兄や姉にわがままを言いたくても「弟(妹)なんだから黙ってろよ」とうるさがれ、親に「兄(姉)ちゃんがいじわるする」と訴えても「みんなで仲良くしてね」と言うだけ。

親が放任気味とか兄姉の性格がキツい家庭にありがちで、幼少期に自主性を育てる環境ではなかったのです。


原因6. 過保護な親の元で過ごし、親の言うことばかりを聞いてきた

自主性が養われない人の原因は過保護な親の元で暮らしてきた

親が過保護な人で、習い事や学校、部活、バイト、進路など、成長するまでの(成長してからも)ほとんどのことに口を出されてきた結果、自主性や主体性が育たなかった人もいます。

産まれてからずっと、

「あなたは親の言うことを守っていれば間違いはないの」

「お母さんやお父さんの言った通りにしたから上手くいったんだよ」

のように言われ続けてきたので、大人になってからも「親に聞いてみないと分からない」と自分で決められないのです。


原因7. 自分の選択で周りを傷つけることをしてしまった

積極的に行動してきた結果、周囲の人たちまで巻き込む大きな失敗をしてしまい、そのトラウマで自主性や主体性を失うケースがあります。

失敗の多くは致命的なレベルで、

  • 頑張りが裏目に出てしまい会社に損害を与えて倒産へ導いてしまった
  • 自分のように後輩もできるだろうと無理をさせて潰してしまった

など、自分だけでなく他人の人生にまで影響を与えているので、消極的になってしまうのも仕方ありません。

「もう誰も傷つけたくない」「自分が余計なことをすると迷惑を掛ける」という気持ちが強くなっているので、元の性格に戻るには時間が解決してくれるのを待つしかないのです。


自主性がない人への5つの対処法|部下や後輩にはどう接するべき?

自主性が養われない人の原因

「新入社員に自主性を養わせたい」

「どうすれば若手に主体性が芽生えるの?」

もういい大人なのに受け身の姿勢ばかりの人がいると、周りの人たちも困ってしまうでしょう。

自主性は成長過程や経験によって身につくことが多いので、相手が若者ならまだいくらでも養うことができます。

自主性や主体性を育てるには何を促すと良いか?ここでは、自主性がない人への接し方について詳しく解説していきます。


方法1. 「何をしたいか」「どうしたいか」を決めてもらう

本人にとってやりたいことが漠然としてしまっているケースでは、目標を明確にしてあげることが積極性を高めるきっかけに繋がります。

「したいことを具体的に言ってみて」と聞いても悩まれてしまうことが多いので、

  • 何をしたくないのか
  • 苦手なことは何か

など、答えがすぐ本人の頭に浮かぶような質問をすること。

その答えの逆となることを提案してあげれば、「それならできるかも」「やってみようかな」と思ってくれるでしょう。


方法2. 計画を立ててもらって、実行を手伝う

子供の頃から挫折した経験が多いと自信喪失してしまい、「自分は何をしても上手くいかない」と消極的な性格になってしまいます。

自主性を育てるには、自分で計画を立ててもらい、成功体験を増やしてあげること。

立ててもらう計画は些細なことで良いので、

  • ランチに良さそうな店を見つけて仲間に喜んでもらう
  • 一日一回は気がついたことを提案する

など、できることから始めさせてみましょう。

「自分で決めてちゃんと結果が出せた」と自信をつけさせることがポイント。「この計画では難しそう」と感じたらサポートしてあげることも忘れないようにしてください。


方法3. 個性を尊重して、褒めることを意識する

自主性が養われない人を改善する方法は褒める

子供の頃から周囲に合わせるようにして育ってきた人は、他人と異なることをしてはいけないと思い込んでいます。

こういう人の場合、他の人とは違うやり方や考えがあっても良いと分からせることが大切。

もし何か言いたそうな雰囲気があったら、

  • 貴重な意見になるから遠慮なく言うように勧める
  • 発言の中から良い部分を見つけて徹底的に褒める

のようにして「他人に合わせなくてもいいんだ」と安心させます。

気になることがあっても頭ごなしに否定しないことがポイント。「ユニークでいいね」と寛容に受け止めましょう。

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方法4. 大きな目標を決めてあげて、あとはやりたいことをやらせる

他人任せで行動してきたことが多いと、目標達成しても自分事に思えず次回へのやる気に繋がりません。

このような人には、自分で考えながら最後までやり通したという成功体験が必要。

行動のゴール地点だけ設定し、

  • スケジュール配分をどうするか
  • どのような手段で取り組むか

などの過程については本人の判断に任せましょう。

本人が行動しはじめたら、以降は余計な口出しを控えること。アドバイスはしても自分の要望まで押し付けないことが上手に自主性を育てるポイントです。


方法5. 「〇〇しろ」と命令するのではなく、行動する大切さを伝える

なかなか行動に移すことができない人は、言われたことに対して「なぜやらなければいけないか」をイメージできません。

例えば、子供に「勉強しろ」とだけ言っても、何のために必要か分からないので意欲が湧かないのです。

子供に勉強する大切さを教えるには、

  • 英語を身につければもっと洋画を楽しめる
  • 数学が得意になれば将来なりたいプログラマーに近づける

のように、子供が興味を持っている事に絡めながら目的を明確にしてあげます

仕事も同じで、目的や理由を必ずセットにして命令すること。これを繰り返すことで、やがて行動する理由を「◯◯のためだろうな」と自分でイメージできるようになるでしょう。


自主性がない人には、考え方の手助けをしてあげよう。

自主性とは経験や習慣によって形作られる性格のようなものデス

自分に自主性があって行動的だと自負していると、「なんであの若者は何もしないんだろう?」「もっと自己PRすればいいのに」と感じる事が多いのではないでしょうか。

自主性とは経験や習慣によって形作られる性格のようなもの。一朝一夕で身につくものではないため、大人の自主性を育てるにはリハビリするように根気よく導いていかなければなりません。

部下や後輩、子供の自主性で悩んでいる方は、今回の記事を参考にしながら指導してみてください。


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