「未経験OK」の転職求人の注意点。未経験に強いエージェントも紹介

長谷川大輔 2018.02.01
未経験OKの転職求人に応募する時に注意したいこと。思わぬ落とし穴 未経験OKの求人は、応募者側からすると敷居が低く感じられ、条件面が希望に近いと応募を検討してしまいがちですよね。しかし、安易に判断すると後悔するリスクもあるといわれています。今回は、未経験OKの転職求人に応募する際の心構えと、利用すべき転職サービスについてご紹介します。

そもそも未経験でも応募できる求人はどうなの?

未経験でも転職に成功する転職エージェントの選び方

未経験で応募できる求人に対しては、多くの求職者が期待を抱きます。自分が今までやったことのない仕事で、かつてあきらめた仕事であればなおさらです。また、転職に新たな希望を見出す方も決して少なくありません。

しかし、安易な気持ちで転職するのであれば、止めた方が賢明な場合もあります。なぜなら、未経験の仕事ほど、入社してから多くの問題に直面する可能性が高いからです。


① 転職で慣れない環境の上、慣れない業務に追われるので大変

面接に通り、見事に未経験の職種に採用となってから待っているのは、自分にとって未知の世界や仕事です。そのような中で、自分も同様に仕事をすることが求められるため、疎外感を感じてしまうこともあるでしょう。

転職者が陥りがちな勘違いのひとつは、未経験で採用されたのだから基本的な教育体制は整っているはずだと考えてしまうことです。しかし、中小企業などではその余裕がないことも多く、入社後すぐに、慣れない環境で困難な業務に追われることがあります。


② ほとんどが20代で30代は既にキツイ。年齢が上がれば上がるほど未経験は厳しい

未経験の業種で働けるかどうかは、年齢的にも壁が存在しています。ほとんどの場合、20代までであれば比較的簡単に受け入れてくれますが、30代になると途端に反応が厳しくなることもあるのです。

企業側としても、教えるのであればできるだけ柔軟な人間に教えたいという気持ちがありますから、ある程度別の会社のやり方を覚えてしまった人間よりは、知識は乏しくても覚える能力が高い年齢層を優先しがちです。もし年齢が30代後半となった場合は、経験した職種を狙うのがベターです。


③ これまでの経歴アピールに工夫が必要となる

未経験からの応募は、今まで働いてきた経歴は役に立たない場合も多いものです。しかし、見方を変えれば、未経験者だからこそ、新しい風を会社に吹かすことができる可能性も大いにあります。そのためには、今までの経歴をアピールする際の工夫が必要になります。

ポイントは、自分が働いてきた職場と、面接を受けようとする職場との共通項を探ることです。例えば、オフィスワークであれば、部署によってはメールソフトの詳細に詳しいだけでも、システムに強いと解釈してもらえることもあります。

どういう人材が必要とされているのかを明確にしてから、応募に臨みましょう。


④ きっちりと情報収集をして、入社後のギャップを解消する手間がより掛かる

事前の情報収集を怠ると、入社後に感じたギャップに驚かされ、最終的に短期間で退職を考えてしまうことも珍しくありません。特に社風については、限られた転職活動の時間の中では、なかなか細かい情報は得られません。

大手であれば退職者の口コミなどが見られるサイトを確認し、概要を掴むことが可能になりますが、小さな会社であればなかなか生の声は聞けません。そのため、入社後に自分が思い描いていた期待に対するギャップを解消しながら、仕事を覚えるという二重の手間がかかってしまいます。


⑤ 未経験はエンジニアなどのweb系求人が多くなる

インターネット業界は常に人手不足の傾向があり、webデザイナーやHTMLコーダーなどのニーズは、ほぼ常時あるといって良いでしょう。また、20代であればエンジニアとして独り立ちできるように、中途採用であっても入社後にプログラミングスクールなどに社費で通わせてくれることもあります。

しかし、エンジニアの仕事には適性があり、多くの作業を一人でこなしながらも、チームでの作業が要求されることも。そのため、ある程度のコミュニケーション能力も必須です。ニーズがあるからといって簡単に転職先を決めてしまうのは、かえって自分の首を絞めてしまう結果につながりかねません。


⑥ 異業種も異職種も、どちらの未経験も大変

転職を考えるうえで分かりにくいのが「異業種」と「異職種」です。業種というのは、農業・小売業・建設業など、どのような商品・サービスを取り扱っているのかにより分類されている種別のことを指します。一方、職種は、営業・総務・経理など、社内でどのような仕事に従事するのかによって分類される種別のことを指します。業種が変わればルールが変わり、職種が変われば仕事の内容が変わります。どちらを選ぶにしても、新たな環境に順応するのは大変なことだといえます。


未経験OKの求人に応募するときの注意点

未経験の求人に応募することは、決して簡単な選択肢ではありません。入社のハードルが低い分、就職後に自分がどれだけ会社に合わせられるのかが、大きな課題となってのしかかってきます。それでも応募したい求人があるのであれば、採用される前にきちんと押さえておきたい点がいくつかあります。以下に、その詳細をお話しします。


① 完全未経験ではなく、業種か職種は同じ求人を選ぶ

業種・職種ともに今までと異なる環境で働くことは、自分の適性に合っていない限り、ハードルが高い部分もあると認識しておきましょう。そのため、業種か職種のいずれかが、前職と同じ求人を選ぶのが無難です。業種が同じであれば、仕事の内容は違っても押さえておくべきルールは分かっていますから、ある程度応用が利きます。職種についても同様で、業務の流れを把握すること自体は容易なため、業種ごとの違いを理解しておけば、手順にそれほど差は生じません。


② 必要であれば今からでも資格を取る

もし転職先で優遇される資格があるのであれば、今からでも資格を取得するようにしましょう。必須条件になっている場合はいうまでもありません。資格を軽視する会社もありますが、未経験者であればあるほど、資格の有無が評価に影響を及ぼすことがあります。経理事務を例に取ると、簿記の資格を取得していれば、未経験者であっても相手にされないということは少なくなります。それゆえに、やる気をアピールするためにも、希望する職種において最低限必要な資格の取得が必要になってくるのです。


③ 未経験可の場合、倍率が高くなる

未経験者にも門戸を開いている求人は、必然的に求人倍率が高くなる傾向があります。倍率が高くなるにつれて、未経験者は不利になっていくため、転職活動にはそのような点にも注意する必要があります。ひとつの会社にこだわらず、似たような条件の会社も複数選んでおき、まんべんなく応募しておくことで採用率を高めることが可能となります。希望する会社に思い入れを強くしてしまうのは仕方のないことではありますが、チャンスがあると思った会社には、積極的に応募していきましょう。


④ 応募予定の業界に詳しい人から話を聞いて情報を集める

転職を考える際に必要なのは、応募予定の業界に詳しい人からの情報です。求人情報にはあまり会社のデメリットとなる情報は載っておらず、現場の声やブラック企業ではないかどうかを知っておく必要もあります。会社自体は良い会社であったとしても、将来性が見込めないようであれば、その会社にいても収入面でのアップは見込めないかもしれません。業界自体に活気があるのか、応募する会社が業界全体でどのくらいの位置にいるのかを、きちんと把握してから応募するようにしましょう。


⑤ 業界に詳しい転職エージェントを頼りにして転職を進める

業界情報を得るためのツテが無いという方であれば、転職エージェントを使うという手があります。転職エージェントの多くは、キャリアアドバイザーが業種・職種・地域別などのカテゴリに分かれて、情報収集を行っています。そのため、いち会社員では到底集められないほどの情報量を持っています。そのような業界に詳しい転職エージェントの情報を持つ人と、一切利用せずに転職活動を行う人とでは、必然的に大きな差が生じてきます。少しでも有利な条件で転職したいと考えているのであれば、その道のプロのアドバイスを受けることが大切です。


応募予定の業界に詳しい転職エージェントはおすすめです

転職エージェントと一口にいっても、種類や得意分野もさまざまです。全業種・職種に対して偏り無く情報を揃えていることをウリにしているエージェントもあれば、IT関連の業種に特化した実績を挙げているエージェントもあります。応募予定の業界について詳しい情報を持っている転職エージェントを利用することで、成果を早く上げることが期待できます。


リクルートエージェント

リクルートエージェントは、ゼクシイなどの婚活雑誌を手掛けているリクルートの転職エージェントサービスです。就職活動・転職活動においても最大手であり、老舗ともいえる風格を備えています。非公開求人数でも圧倒的な数を誇り、質が高いアドバイザーが多く集まっています。企業に提出する書類の添削・面接対策といった基本的なレクチャーはもちろん、業界・企業情報についての情報が多く得られますから、応募を予定している会社がどのような会社なのか、概要をつかむのに役立ちます。転職エージェントを利用した経験がない方は、リクルートを最初に選んだという意見もあるようです。


リクルートエージェントのおすすめポイント

リクルートエージェントの求人数の多さは、他をしのぐ圧倒的な規模になります。公開されている求人と非公開求人を合わせると、200,000件以上の求人件数となっているのです。つまり、求人数が豊富であればあるほど、転職活動を進めるうえでは有利に働きます。しかし、求人数が多いと、どのような会社に応募したら良いのかと判断に迷う方も少なくありません。そのような場面で頼もしいのが、多くの求職者を採用につなげた実績を持つキャリアアドバイザーです。求職者と企業が納得のいくように、どちらの意見も尊重しつつ、最適な提案をしてくれます。

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マイナビエージェント

マイナビエージェントは、業界別に専任制となっているキャリアアドバイザーが、業界のトレンドを踏まえた転職活動をサポートしてくれます。多くの企業と深い関係性を築いているため、収集された情報をさまざまな悩みを抱える転職希望者が気になる点にフォーカスして、分かりやすく紹介してくれます。マイナビと聞くと、就職・転職サイトを思い浮かべる方もいると思います。中には、マイナビの求職サイトを利用している人が、一緒にエージェントも使用するパターンもあります。また、管理職向け・エグゼクティブ向けの求人情報も取り扱っており、自分を過小評価されたくない人向けの応募枠も備えられています。


マイナビエージェントのおすすめポイント

マイナビエージェントは、エージェントサービスとしては比較的後発になりますが、その分ITエンジニアに特化しています。もしIT企業への転職を考えている場合は、一考の価値はあるエージェントです。業種も幅広く、プログラマー・SEをはじめ、ゲーム会社の開発、ITコンサルタント、メーカー内の社内SEへの採用例があります。さらに、女性の正社員への転職を支援するサービスがあり、契約社員から正社員への登用を考えている方にもおすすめです。また、ものづくりに携わる製造業への転職支援も盛んで、小規模であっても自分の力を発揮したいという思いがある方なら、チャレンジを考えても良いかもしれません。

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DODA

DODAは、パーソルキャリアが運営する転職エージェントで、求人規模もリクルートに次ぐといわれています。転職エージェントだけではなく、求人検索についてもある程度バランスが取れているエージェントです。キャリアアドバイザーと採用プロジェクト担当者が、協力して採用までの流れをサポートしてくれるのが特徴。キャリアアドバイザーによって、自分が考えてもいなかった業種・業界への転職で実績を上げたり、採用プロジェクト担当者の綿密な業界分析・会社情報の提供により、新たな方向性を見出した転職者も少なくありません。


DODAのおすすめポイント

DODAの特徴は、スカウトメールの配信数が多いことです。例えば、営業経験がなかったとしても、経歴を確認して取り組めそうだと判断されれば、幅広い業種・会社への案内メールが届きます。年収査定などのイベントも行われており、転職後の満足度にフォーカスしたサービスが豊富です。サービス自体の満足度も高く求人数も多いため、希望の応募先が見つかる可能性も高いといわれています。キャリアアドバイザーは、業界・職種・地域別に担当が分かれているため、専門的に掘り下げた情報を提供してくれます。また、DODAのキャリアアドバイザーは、原則女性が担当するため、きめ細やかな対応に高い評価が集まっています。

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ビズリーチ

ビズリーチは、ハイレベルな求人に対応している転職サイトです。ハイクラスの転職に照準を合わせていることから、応募条件もそれなりに厳しくなりますが、キャリアに自信がある方にとっては使用するメリットのあるサービスです。特色としては、ヘッドハンターや企業から直接ヘッドハンティングを受ける仕組みを設けており、その分非公開求人も多くなっています。機密性の高いプロジェクトや事業戦略に関わる人材の採用も少なくなく、腕に覚えのある方は一度利用を検討する価値があるでしょう。


ビズリーチのおすすめポイント

ハイクラスな転職に的を絞っていることから、年収800万円以上といった高額案件もめずらしくありません。最低でも管理職を希望している方にとっては、他のエージェントに比べると、抜きに出たサービスを利用できます。基本的には一般的なエージェントでいうスカウトサービスが主になるため、ヘッドハンターから案件の紹介を受けて、推薦してもらう仕組みとなっています。それ以外にも、企業から直接オファーが来ることもあるため、自ら求人を探し、応募する手間が省けます。また、ヘッドハンター自体を自ら選ぶこともできるため、自分に合わないヘッドハンターが割り振られる心配もありません。

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パソナキャリア

パソナキャリアは、人材派遣業で有名な、パソナが運営する転職エージェントになります。コネクションは幅広く、取引実績は16,000社以上という数値を誇ります。パソナエージェントを実際に利用した方の評価も上々で、67.1%の利用者が年収アップを達成したといわれています。また、転職支援自体の実績も250,000人以上と数多いため、しだいにシェアを伸ばしつつあります。人材派遣業で培った全国的なネットワークを武器に、多くの企業と取引があるため、取り扱う業界情報のバランスが良いことも特徴のひとつです。


パソナキャリアのおすすめポイント

パソナキャリアには、男性の案件はもちろん、女性が正社員として登用されることを念頭に置いた転職サポートに定評があります。特にオフィスワーク系の案件は、人材派遣業としての経験を活かしたものとなっており、企画・マーケティング・営業・メーカー技術の求人が強い傾向があります。パソナキャリアだけが取り扱っている求人も、数多く存在します。サポートに携わるキャリアアドバイザーが、各業界に在籍しており、それぞれの業界に特化した情報を提供してくれます。初めて転職する求職者向けに、転職の基本となる応募書類作成や面接の方法などを指南してくれるサポートもあります。異業種への転職を希望している場合は、できる限り偏りのない情報を揃えたい方が多いと思いますので、その際にも登録をおすすめしたいエージェントです。

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万能な転職サイト型の【リクナビNEXT】も併用してみて

転職エージェントは、忙しい中で転職先を探すのに便利ではありますが、エージェントを介して転職活動をすると、自分の思うように転職活動が進めにくい場合もあります。自分からも積極的に企業へアプロ―チをかけたい方には、転職サイト型のリクナビNEXTがおすすめです。株式会社リクルートキャリアが運営している転職サイトで、特に若年者の転職希望者に人気があります。しかし、若年者だけに特化しているわけではなく、ほぼ全ての年代に通じる情報が揃っています。リクルートエージェントとの同時登録も可能なので、並行して転職活動を行うことができます。


リクナビNEXTのおすすめポイント

リクナビNEXTは、他の転職サイトと比べて、圧倒的に求人数が多いのが特徴の一つです。毎週1,000件以上もの求人情報が更新されており、いつチェックしても新しい情報が目に飛び込んでくることは、大きなメリットです。また、サイト内で自分が希望する条件をあらかじめ登録することで、新たに更新された情報も含め、該当する案件がメールで送られてきますから、取りこぼしのリスクも少なくなります。リクナビNEXTは、他のサイトでは見られない限定求人が、求人全体の約8割を超える割合となっています。スカウト機能も備えているため、条件によっては思ってもいなかった会社からのアプローチも期待できます。

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未経験求人にもチャンスはあり、相談してから判断しても遅くないですよ。

未経験求人は、今まで経験してきた知識が役に立つ場面が少ないかもしれません。しかし、自分が思ってもみなかった業界・業種に適性があることが、転職活動中に分かることも十分に考えられます。そのためには、業界に精通したアドバイザーに相談することが大切です。独りよがりの判断を積み重ねて失敗するより、転職市場で実績を出してきたスタッフに相談してから応募先を決めた方が安心できますし、それからターゲットを決めても決して遅くはありませんよ。

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